2010年09月12日

まおうのはなし

ついったご存知ない方には何それって話で申し訳ないのですが、
まわりの流行に乗ってbotつくってみたんですよ。
まあ、つくったと言ってもレンタルなので
実際は借りてるのですがそこはそれ……

で、そのbotなのですが
わたしのとある(はろうぃんぽい)創作世界の創造主らしい
魔王っていうキャラなんですよ。
しかしながら現在ネット上には
この魔王が出てくるはなしがどこにもなくてですね、
すっかり謎のあほのこと化しているわけなんでs……
や、もともと謎のあほのこなんですが(ry

というわけなの で ! 謎のあほのこを
もう少し知ってもらえたらいいかなーと思い
魔王の登場する話を置いてみることにしました。
もう5年も前に書いた話だとかそんな……しんじないぞ……(ぇ
あ、ちなみにそのときタイトルつけてなかったので
いまあわててつけました! そんなこともあるよね!←

という感じであほなはなしは追記から〜
こんなあほな話なのに5,600字もある……だと……

------------------------------
ある吸血鬼の苦悩



 私は吸血鬼である。
 名前は、まだ、ない。
 私を作り出した、一応生みの親とも言える自称魔王が、名づけを放棄したのだ。
「名を与えるというのは対象を支配する行為でありそれには義務やら責任やらが付随するけれどもそんなものを負うなんて面倒くさい上に一文の得にもならないようなことはしたくないから一応ちゃんと作ってあげたその考える頭で自分の名前くらい自分で決められるよね☆」
 ……というのが魔王の言い分だ。
 確かに私の頭の中には妙な知識がいろいろと詰めこまれていたが、それとこれとは別問題である。
 そもそも作り出した時点で名づけの義務の一つや二つは発生していそうなものなのだが、そこは自称と言えどもさすがは魔王、他者の話に耳を傾ける気はないらしかった。それどころか、生み出した責任を負う気があるのかどうかすら怪しいものだ。
 無駄に広い魔王の居城、その地下にひっそりと置かれている棺桶に腰かけて、私は日ごと夜ごと考えていた。――いったい私は、何のために生まれてきたのだろうか?
 魔王は私に何をさせるでもなく、好きにしてよと言ったきり構ってもこない。話しかければ答えてはくれるが、思考回路の構造が違うのか、まともでない返答ばかりでかえって疲れるだけだった。たとえば、
 ――私は、何をすればいいですか?
「え、何って? もしかして暇なの?」
 ――私はあなたを何と呼べばいいのですか?
「えー、僕、魔王だから、ふつうに魔王さんでいいんじゃない?」
 ――そもそも、どうして私を作ったのですか?
「ああうん、もうすぐかぼちゃ祭だから、やっぱり吸血鬼だよねーって」
 ……。
 さまざまなことをあわせて考え抜き、七日目の夜に、私は一つの結論に達した。
「この扱いは不当です!」
 抗議しに行くと、部屋の主は小さなオレンジ色のかぼちゃに顔を描いているところだった。突然の声に作業中の手を休め、魔王は不思議そうにこちらを見上げる。
「え? 何? やぶから棒に」
「やぶから棒にじゃありません。何度もけむに巻かれてきましたが、今回こそはしっかりと誠意を示してもらいます。――いいですか魔王さん、仮にも親であるのなら、もう少し子供のことを考えてください!」
「仮にもなんてひどい言い方だなぁ。そんなこと言う子に育てた覚えはないよー?」
「これだけ放っておいてよくそんなことが言えますね! これで育てているつもりなんですか? 立派なネグレクトですよ」
「えー、違うよ子供の自主性を尊重した育て方をしてるだけだよ」
「それは放任という名の無責任です。だいたいあなたには親としての自覚がなさすぎます! 親たるもの、多少は自分を犠牲にしても子供に応えてやるのが道理、子供を愛するのが人の道でしょう!」
「あのねーきみ、それは甘いよ。子供が親に愛されないのなんて当たり前だよ? 愛される子供がたまたまらっきーだってだけなんだからね」
「……あのですね魔王さん、それは責任逃れってものですよ。世の中の一般常識では、親は子供を愛するものですよね? その常識を私の頭に突っこんだのはあなたですよね? 望んで親になったあなたにとって、それは言わば義務みたいなものでしょうが」
「まだまだわかってないねー。世の中の一般常識なんてものは、社会がうまく機能するために人工的に作られたものなんだよ? そこにいったいどれほどの偽りが含まれていることか! 親が子供を愛する義務なんてのは、その中でも最たるものだね。そんな共有幻想が蔓延しているからこそ、子供を愛せない親や、親に愛されない子供が苦しむんじゃないか。愛されないのが普通であって、愛される人は運がいいだけ。そう思ってたほうが、世の中楽に生きられると思うけどなー」
「なるほど、それで私は名すら与えられずに放置されているわけですね。まったくもってお優しいことですね痛み入ります。恐れ入りますがご尊顔を蹴り飛ばさせていただいてもよろしいでしょうか魔王様」
「えっちょっと待って暴力反対っていうか顔こわいよきみ何その笑顔―っっ?」
 中略。
 そんなわけで私は家出――もとい、城出した。
 ちょうど、かぼちゃ祭当日当夜のことだった。


     ***


 街の広場は、魑魅魍魎の跋扈する非日常的世界と化していた。
 もちろん、本物のではない。人間たちが装った、この夜かぎりの仮の姿だ。
 服のデザインを競い合う魔女たちや、さまざまな顔をしたゴーストたち。光る骨の骸骨や、病院で寝ているのが似合いそうなミイラ人間もいる。もちろん、吸血鬼も一人や二人ではない。魔王が趣味で作ったらしい、『いかにも』な私の外見――「吸血鬼といえば黒まんとは必須でしょ。赤い目が基本でしょ。髪は銀色とちょっと迷ったんだけど、うさぎみたいでかわいいからつやつやさらさらな白にしてみました☆」――も、今夜ばかりは目立つまい。
「もうすぐ時間だよー」
「今年のかぼちゃ姫はどんなかなあ。楽しみだね」
 黒い天使と赤い悪魔が、笑いながら横を通り過ぎていく。かすかに聞こえてきた会話の内容に、私は一人で首を傾げた。
 もうすぐ時間?
 かぼちゃ姫?
 気がつけば、周りのお化けたちは、広場の中央へと集まっているようだった。よく見ると、そこには仮設されたらしい小さな建物がある。
 もうすぐ、そこで何かが始まるということだろうか?
「あの……、すみません。これから、いったい何が始まるんですか?」
 近くにいた黒猫に訊ねてみると、彼女は驚いたように目を丸くした。
「え、お兄さん知らないの? かぼちゃ姫の生誕祭」
「かぼちゃ姫、……生誕祭?」
 何でしょうかその怪しげな響きは。
 疑問がそのまま顔に出たのか、黒猫はさらに不審そうに私を見る。
「お兄さん、この街の人じゃないでしょ。遠くから来た人?」
「ええ、まあ……ちょっと、はずれのほうから」
「ふぅん……。まぁいいわ、教えてあげる。……かぼちゃ姫、っていうのは、この街の守り神のことよ。普段は神殿の奥に祀られていて、一般市民は見ることができないの。でも年に一度、このかぼちゃ祭の夜だけは、その名にちなんで姿を見ることができるのよ」
 かぼちゃ姫と、かぼちゃ祭。たしかに、名前は似ている。
 …………。
「かぼちゃ姫って、どうしてそう呼ばれているんですか? その、一応神様なんですよね?」
 ふとした疑問を口に出すと、黒猫は呆れたようにつぶやいた。
「それはもちろん、かぼちゃで女の子だからよ。それ以外にどんな理由が?」
「いや……ええ、まあ……そうですね……」
 どう反応したものか困って、曖昧にうなずいてみる。
 かぼちゃが神様。神様がかぼちゃ。……どちらにしてもツッコミを入れたい話だが、それ以前に、かぼちゃに性別なんてあったのか。
「生誕祭、っていうのはまあ、救世主生誕祭をまねてつけた呼び名で、実際のところはお披露目祭ね。何せ年に一度の機会でしょ、毎年神官たちが張り切って飾り立てるわけ。で、前夜のうちにあそこの建物に運ばれてきて、今夜はいよいよそのお披露目なのよ。毎年趣向の違う凝った装飾でね、それを楽しみにしてる人も多いわ」
「へ、へえ……そうなんですか……」
 ぎこちない笑みを浮かべてつぶやいた、そのとき。
「た、たいへんだーっ!」
 話題の広場中央から、そんな悲鳴が聞こえてきた。お化けの群衆が、にわかにざわめき出す。
「……? 何だろう」
「さあ? 行ってみる?」
 騒ぎはだんだんと大きくなっているようだった。人ごみ……もとい、お化けごみのざわめきも大きくなる。群衆をかき分けかき分け、広場の中央までたどり着くと、神官たちがおろおろする様が目に入った。
「かっ、かぼちゃ姫様がぁっ」
「たいへんだ、守り神様が盗まれた!」
 ……。何だって?
「まぁ、たいへんねぇ」
 一緒についてきた黒猫が、のんびりした口調でつぶやく。生誕祭の説明のときも思ったが、どうやら彼女自身は、かぼちゃ姫にも生誕祭にもあまり興味がないらしい。
「あら、あれ、何かしら」
 白い指が、仮設の建物を指す。壁に、小さな一枚の紙が貼りつけてある。
 そこには、丸みを帯びたかわいらしい文字でこう書いてあった。
『かぼちゃ姫はいただいた。       ――かぼちゃ魔王』
 ……『魔王』?
 ふいに、「かぼちゃらぶー☆」とか叫んでいた誰かの姿が脳裏をよぎった。
 そういえばかぼちゃ提灯も作っていたし、かぼちゃ祭が云々とも言っていた。
 …………。
「この街はもう終わりだーっ」
 口々にわめく神官たちと騒ぐお化けたちを横目に、私は深々と溜息をついてその場をあとにした。


     ***


 どうしてその日のうちに出戻りすることに、と嘆きながら、私は魔王城の中を目的の部屋に向かって歩いていた。
 腐っても自称魔王は、きっと私が戻ってきたことなどお見通しなのだろう。いや、帰ってくること自体予想済みだったのかもしれない。そう考えると、なんだか腹が立ってきた。
 いや。今のこの状況は、私に有利に動いている、はずだ。
 部屋の扉をばたんと開けると、中は真っ暗だった。いないのかと思ったそのとき、
「わー、おかえりー」
 奥の暗闇からのそのそっと現れた魔王の姿に、私は一瞬、ぽかんと呆けた。
 白とオレンジの細い縞のシャツに、黒とオレンジの太い縞……か、かぼちゃパンツ?
 色だけならまだわかる、かぼちゃ祭といえば白、黒、オレンジだ。しかしながらその、流行廃れて何世紀も経っていそうな時代遅れの服デザインは、何? ……しかもその、頭に載っている小さなかぼちゃ提灯は、……何??
「ええと、魔王さんその格好はいったい?」
「見てのとおりの王様るっく♪」
 頬をひきつらせながら訊ねた言葉に、上機嫌な声音で答えが返ってくる。
 王様? 王様のつもりなのかそれ。どうひいき目に見ても道化が関の山では?
「……気のせいでしょうか頭にかぼちゃが載っているようにも見えますけれど」
「ぱんぷきんぐの王冠はやっぱりかぼちゃでしょー」
「ぱんぷき……何ですかそれ」
「え、わからない? かぼちゃの王様」
 …… パンプキン + キング = パンプ キン グ ?
「ちょっと何なのその、この世の終わりが来たみたいな顔」
「気にしないでくださいこんな人に作られた自分がちょっと哀れになっただけです」
「えーぐっさりー。なにげにひどいこと言うねきみ」
 さっぱり堪えていない様子でへらへらと魔王は笑う。何がぐっさりだ。
「自分を哀れまなければならない状況に子供を追いこんだあなたのほうがひどいです! 仮にも親としてどうなんですか? 少しは恥というものを知ってください!」
「またひどいこと言ってー。僕ってばだーくさいどの住人なんだよ? そんなことばかり言われて、うっかり死にたくなったらどうするつもりなのさ!」
「別にどうもしません。世界が平和になるだけです」
「うわーぐっさりー。ほんとにひどいこと言うねきみ。いったい誰に似たのやら?」
「あなたにだけは似なくてよかったと心の底から思います!」
「それはまあ、僕だって、僕みたいなきみなんか見たくないけどさ……」
「だったらいいじゃないですか」
 えーでもーといじけるふりには構わず、私は忘れかけていた本題を切り出した。
「ところで魔王さん。かぼちゃ姫を盗んだのはあなたですね?」
「……はい?」
 魔王はきょとんと首を傾げた。その拍子にずり落ちかけた『王冠』を慌てて支える。
「とぼけないでください。かぼちゃ魔王なんてふざけた名前、あなた以外に名乗る人なんていません」
「……今なんかとてつもなく失礼な発言をされた気がするんだけど」
「さらに今現在のあなたの格好があなたが犯人であると告げています」
「えと、ちょっとこれはあくまでぱんぷき」
「そんなわけでかぼちゃ姫を今すぐ返しに行ってください」
「きみ人の話聞いてないでしょ、だから僕は」
「それが人の道というものです」
「違うってば僕じゃ」
「今ならまだ間に合います、自首してください」
「だから違うって言ってるのにーっ!」
「この期に及んでまだ言い逃れを? 潔く腹を切りなさい」
「あのねー! かぼちゃ姫って、ずーっと昔から街にあるあれでしょ? そんなもの、欲しかったらとっくにもらってるってば」
「誰かさんは気まぐれですからね」
「……。えーと、それにほら、大きすぎて僕の食指が動かないし。やっぱりかぼちゃはさ、こういう」
 魔王は『王冠』をひょいと持ち上げ、僕に示した。
「ちまこいのを愛でるのがいいんじゃない」
「……。えーと、じゃあ何ですか、あなた以外にもかぼちゃ狂の変人がいると?」
「なちゅらるにひどいよねーきみ。とにかく僕は犯人じゃないよ」
「そんな! そんなはずはありません。ここで私が犯人の魔王を倒してハッピーエンドになる予定だったんですから!」
「……あーのーねー」
 反抗期なのかなぁとかつぶやき続ける魔王を前に、私はがっくりと膝をついた。


     ***


「うーん。ちょっと騒ぎが大きくなりすぎたかなぁ。せっかくだからお菓子もらってみたかったのに……」
「まあまあ。僕がちょこれーとあげるから」
「あら、ありがとう。じゃあもう少し遊んでいこうかしら」
「いいよいいよー。毎年たいへんだもんね。たまにはこんな年があってもいいでしょ」
「魔王さまが言うんだからいいわよね。ふふ、いつものごてごて装飾よりずっと素敵よ、この黒猫衣装。自由に動き回れるっていいわねぇ」
「そうでしょー。あ、ちょっと待ってね今紅茶入れるから。このあいだ入手してきた、きゃらめるとおれんじふらわーのふれーばーてぃーだよ♪」
「そういえば、彼は放っておいていいの? ずいぶんショック受けてたみたいだけど」
「いいのいいの。かわいい子には旅をさせよって言うでしょー。これくらいの試練は乗り越えてくれないと、お姉さんのきみだって腹が立つでしょ?」
「まぁね。ずーっと動けないで飾られてるあたしから見ればね。……あーあ、毎年こんなかんじだったらいいのに。かぼちゃ姫のお祭なんだから、あたしが一番いい目を見るべきよねぇ」
「そうだけどねー。うん、まあ、窮屈だったらまた声かけてよ。変身魔法なんてお茶の子さいさいだから☆ おつかれさまー」



fin.

-------------------------------


あれ……なんか続編のと設定とか違ってませんか(まって
修正しようかなーと思ったんですがどこをどうすればいいのか
今の僕には理解できない(……)のでほぼ書いた当時のままですw←

あ、でも一応……ネグレストだった部分を
ネグレクトにはしておきました……うん……
posted by mileka at 20:30| 創作小説